九州焼酎島

楽しむ
お湯割り

焼酎達人によるお湯割り作りのポイントを紹介!

本格焼酎のふる里、九州で最もポピュラーな飲み方が、「お湯割り」である。特に芋焼酎の本場、鹿児島、宮崎では、 夏でもお湯割りを飲む人が多い。温めることで原料特有の香り、うま味が強調され、柔らかな口当たりも感じられる飲み方だからだ。

おいしいお湯割りを作るには、いくつかの方法がある。知っておけば、毎日の晩酌が楽しくなること間違いなし!

1. お湯を先に入れるべし!

焼酎のお湯割りを作る時、まずはお湯からグラスやコップに注ぐ。これは、とても大事!

「酒器にお湯を入れた後に、焼酎を注いだ方が、香りも、口当たりもいいのである。

お湯を先に入れるとグラスやコップなどの酒器が温められ、お湯の温度も下がる。そこに焼酎を注ぐと、焼酎の比重の方が重いので、 酒器内で対流し、自然と焼酎とお湯が混ざり合う。濃度や温度が均一になり、うまくなじむのである。

焼酎を先に入れてしまうと、アルコールが一気に蒸発し、刺激がやや強い味わいになってしまう。

2. 焼酎とお湯の割合は「ロクヨン」

焼酎のお湯割りで最も適しているとされているのが、焼酎6に対し、お湯4の「ロクヨン」。アルコール度数が25度の一般的な焼酎の場合、 ロクヨンで割ることで、日本酒やワインと同じ15度ぐらいに薄まる。お湯の温度も45度前後の適温になり、飲みやすくなることから焼酎好きに広まっていった。 原料特有のしっかりしたうま味も「ロクヨン」なら十分楽しめる。

「さつま白波」で知られる薩摩酒造が1970年代にコマーシャル(CM)で、「ロクヨンの白波」の飲み方を紹介し、 全国に普及していったと言われている。

ただし、焼酎お湯割りを楽しむ際のアルコール度数も、お湯の温度も、人それぞれ好みがある。5対5の「ゴーゴー」が好きな人がいれば、 4対6の「ヨンゴー」、3対7の「サンナナ」がいいという人だっている。飲む人が、個人個人で割合を変えられる自由さも、焼酎のいいところである。

3. お湯の温度は70度前後

コップやグラスに注ぐお湯の温度もこだわりたい。ロクヨンでお湯割りを作る場合、70度ぐらいのお湯が良いとされる。 なぜなら、焼酎を加えた際に、お湯割りの出来上がり温度が40度強になり、焼酎のうま味が活かされた飲み口となるからだ。人肌よりもちょっと熱めが、 「一番風味が豊かだ」と好む焼酎党は多い。

ただし、50度前後とやや熱めが好みの人もいるだろう。そこは「自由なお酒」の焼酎。それぞれが好みを探すのも、 晩酌を楽しくさせるのである。


九州焼酎島が選ぶお湯割りにおススメの焼酎5選

お湯割りにするなら、やっぱり芋焼酎。甘い香りが漂っていい。

さつま島美人(鹿児島・長島研醸)

芋の甘さと香りが心地良い、晩酌に定番の焼酎。
飽きがこず、クセもさほどなくて飲みやすい。毎日でもおいしく飲めるのが、 さつま島美人のすごさか。

三岳(鹿児島・三岳酒造)

今や全国でも有名な銘柄となった、屋久島で造られる焼酎。
世界遺産の島で湧きでた清らかな水で仕込み、芋の香りも上品。

鹿児島藩(鹿児島・三和酒造)ご購入はこちら

鹿児島でも数少ない木樽蒸留器で仕上げてある。
口に含むと、コガネセンガンの甘い香りがいっぱいに広がり、幸せな気分に。

伊佐大泉(鹿児島・大山酒造)ご購入はこちら

焼酎人で登場する「喜家」大将おすすめの銘柄。
骨太でガツンとくる飲み口。焼酎好きには飲みごたえある。

松露(宮崎・松露酒造)

焼酎好きが好む焼酎を造っているというだけあって、どっしり飲みごたえあり。
地元宮崎では20度の松露が一般的。