九州焼酎島

焼酎の種類
黒糖焼酎

黒糖焼酎

サトウキビから出来る黒糖を主原料としている黒糖焼酎は、米麹を使うことを条件に、鹿児島県奄美諸島だけに製造が許されている。黒糖を使うので「日本のラム」と称されることもあるが、本格焼酎なのである。 黒糖から想像するほど甘いわけではない。蒸留酒なので糖分はゼロ。でも、ほのかな甘味は感じる。それでいて、すっきりとしていて、さわやかな飲み心地だ。癖がないので、女性にも人気が出ている。南国の酒らしく、カクテルにしても楽しい。

おすすめ黒糖焼酎

奄美限定の黒糖の蒸留酒って、どんなものがあるのだろうか? 九州焼酎島が独断で選び紹介したい。

クラシック音楽を聞かせて造る「れんと」

南国ムード漂う青色の鮮やかなボトルの「れんと」。名前の由来は、音楽記号で「ゆるやかに」という意味。その名の通り、製造元の奄美大島開運酒造では貯蔵タンクにクラシック音楽を聞かせて熟成させている。音響で振動を与えることで、酵母の活動が活発になり、水分子が小さくなることで熟成が進みやすくなるという。 アルコール臭さが少なくて、まろやか。あっさり、すっきり飲みやすい。黒糖焼酎を試すなら、まずは「れんと」という声も。

喜界島の「朝日」

自社で無農薬のサトウキビを栽培するこだわり。そこから出来る黒糖や喜界島の石灰岩質から湧き出るミネラル豊富な水で生まれる朝日酒造のスタンダード銘柄「朝日」。アルコール度数は30度あり、飲みごたえ抜群。ほのかな甘みを感じ、口に含み続けると、まろやかで心地良い余韻が引く。黒糖焼酎と泡盛の中間にある味と、よく言われる。

奄美で最も小さな蔵が造る「龍宮」

奄美大島で最も小さな焼酎蔵、富田酒造場の「龍宮」は、島では珍しいカメ壺仕込みにこだわっている。国産米の黒麹を使い、味にキレが出て、すっきりとして爽やかなのどごしの焼酎になっている。黒糖焼酎好きにはとても人気があり、生産量も少ないため、手に入るとうれしい銘柄だ。

星空の「せいら銀」

焼酎人のコーナーに登場した焼酎マイスターの磯部せいらさんが、いつか喜界島の星空の下で飲んでみたいという「せいら」。樫樽貯蔵で琥珀色の「せいら金」もあるが、今回は透き通った色の「せいら銀」を紹介。長期熟成でまろやかになり、それでいて黒糖焼酎のすっきり、飲みやすい味わい。まさに、島の満天の星空をイメージしたネーミングにぴったりの味だ。 製造元の喜界島酒造では、樫樽長期貯蔵の「キャプテンキッド」が、全国酒類コンクールの黒糖焼酎部門で特賞に輝き続けている。その度数は43度!