鹿児島・八千代伝酒造の「熟柿(じゅくし)」と言う名の芋焼酎を飲んでみたいと思っていた。でも、なかなか売ってないんだよね。それも、そのはず。柿の実が色づく秋だけ蔵出しされる季節限定の焼酎だからだ。その「熟柿」が、焼酎人に登場した谷元鉄郎さんの酒屋「たにもと屋」にあった。もちろん、即買いだ。
谷元さんいわく、「熟成酒だけに、やわらかさと繊細さがあります。そして、原料は芋なのに、熟した柿のような余韻を感じられます」。
熟した柿のような芋焼酎だって。確かに裏のラベルを見ると、「柿の色の味がする焼酎をつくりたいな」。そんな熟柿造りにかける思いが書かれている。これは興味津々。さっそく味わった。
栓を開けて、ニオイをかぐと、
お酒に付けた干し柿のような香りがする!
昔、おばあちゃんがブランデー(なんとナポレオン!)に干し柿をつけていたのを思い出した。その香りだ! 先入観があるからそう感じるのか?
ロックで味わってみた。「なかむら」ほどの甘さはない。芋臭さを、さほど感じない。口当たりが良くて飲みやすい。確かに「熟した柿のような余韻」がする。この余韻がいい。
お湯割りにしてみた。クセがないので、スイスイと口に入る感じ。これまた余韻がいい。
まとめ
熟柿は、その名の通り、熟した柿のような味わいがあった!
「熟柿」という名前から想像していた、熟れ熟れのどっしり感はない。意外や、さっぱりした焼酎だった。それでいて、しっかりと「熟した柿のような余韻」を感じられた。