九州焼酎島

焼酎人
崎本彩(さきもと・あや)さん

「伝え人」たちが、焼酎の魅力を語る。
~ 初代ミス奄美黒糖焼酎 崎本彩(さきもと・あや)さん ~

大好きな本格焼酎の良さを、たくさんの人に知ってもらいたい、と活動する人たちがいる。
世界に向けて焼酎を発信する人。大学で焼酎を学び、同世代の女性に広めている人。
こだわりの焼酎を造っている人。そんな「伝え人」たちが、焼酎の魅力を語る。

自分のルーツが徳之島にあるんだなと、あらためて実感した

私の父は、鹿児島県・徳之島の出身なんです。島の人が飲むお酒は、自分たちの島の黒糖焼酎。銘柄は「奄美」(奄美酒類)が多かったですね。父の実家は蔵元さんの近くだったので。幼いころは、大人たちが黒糖焼酎を飲み交わす姿をよく見ました。

伯母も鹿児島市内で、黒糖焼酎専門の酒屋をしていまして。「ふとし商店」と言います。鹿児島市内といえば、芋焼酎ですけど、私にとって黒糖焼酎は子供のころから身近な存在でした。

そんな私がミス奄美黒糖焼酎になって、昨年12月に徳之島に行けたんです。奄美酒類さんの設立50週年のイベントに、参加させていただいて。父の苗字が、徳之島でうちしかないみたいで。小さな島なので「娘さん?」と、たくさんの方から言われて。すごかったですね。すごい歓迎をしていただいて。私は鹿児島市内でずっと育ったんですけど、思っていた以上に、奄美とのつながりをすごく感じる出来事でした。自分のルーツが徳之島にあるんだなと、あらためて実感したんです。

20歳の誕生日に初めて飲んだお酒も、黒糖焼酎でした

20歳の誕生日に、初めて飲んだお酒も、黒糖焼酎でした。酒屋の伯母から誕生日プレゼントでもらったんです。「奄美」の30度でした。一番最初は生(き)で、飲みました。グラスに少しだけ注いでもらって、口に含んだ時は衝撃的でしたね。あの瞬間は、忘れられません。喉が熱くなって、「ああ、アルコールってすごいな」と。

黒糖焼酎を飲むときは、水割りか、ロック

黒糖焼酎を飲むときは、水割りか、ロックですね。ちょっと汗っかきなところがあるので、黒糖焼酎でさっぱりとしてます(笑)。大学では、バレーボールやバスケットボールなど球技をするサークルに入ってまして、動きまわった後は、冷たい黒糖焼酎が最高ですね(笑)。サークルの先輩にも焼酎を飲む方が多いので、飲み会ではボトルをキープして飲んでいます。私の好みは、やっぱり水割りかなぁ。

ミス奄美黒糖焼酎への応募は自分を変えるチャンス

ミス奄美黒糖焼酎になろうと思った理由ですか? 20歳の記念に、チャレンジの機会があってもいいのかな、と思って。私は人前で何かをするのは、得意ではないんです。そんな自分を変えるチャンスになるかなと思って。

あの時、勇気を出してよかったです。自分と島のつながりを感じることもなかったですし、実際に焼酎造りをする蔵元さんの姿も見られたので。ひとつの焼酎を造るために、たくさんの人がかかわって、さまざまな想いで造っているのを肌で感じられて。ミスにチャレンジしていなければ、知らずに終わっていたことでした。

でも、もともと緊張するタイプなので、今でもイベントなど人前に出ると緊張しますね。その時は? ちょっと、軽く黒糖焼酎を飲んで、出ていったりもします(笑)。焼酎は心を静めてくれたり、緊張を和らげてくれたり、ふわっとした気持ちにさせてくれたりしてくれていいですよね。

晩酌は黒糖焼酎の水割りです

焼酎はほぼ毎日、量は多くないですけど飲んでいます。ご飯食べながら、水割りで楽しむことが多いですね。最初は「焼酎のことを知っておかないとな」と晩酌していたんですけど、ミスになっていろんな方と焼酎を飲み交わすうちに、食事のお伴として焼酎を飲みたいな、と思うようになりました。

焼酎は楽しく付き合っていけるお酒

私は20歳の誕生日まで、ほんとにお酒を飲んだことがなかったんです。もちろん法律もあるんですが、お酒は怖いなというイメージを持ってまして。お酒をガンガン飲んでいく人たちを目にすることもあって、お酒を飲んだら、みんな壊れていくのかなと思っていて。不安だったんです。

でも、ミス奄美黒糖焼酎に選ばれて、焼酎を広める活動を始めて、自分でも飲むようになって、気づいたんです。焼酎は飲む人によって、飲み方を変えられるお酒なんだな、と。お酒が苦手な人はちょっと薄めにしたり、量も少なくすれば、本当に楽しく付き合っていけるんだな、と強く感じたんです。

そんな経験があるので、私はミス奄美黒糖焼酎として、お酒が苦手だと感じている女性や若い方に、お酒の楽しさ、焼酎のおいしさを伝えていきたいんです。


プロフィール

崎本彩(さきもと・あや)さん

1995年生まれ。川崎市出身。幼いころに鹿児島市に移り住み、鹿児島大学法文学部に在学。散歩やランニングが好きで、朝日輝く桜島を見るのが至福の時。